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『アート・スピリット』(ロバート・ヘンライ著) を読みました。

鷹楠です。

村上隆さんのトークイベントに参加後、アート領域への関心がますます高まり、「いわゆるアート分野のバイブル本ってなんだろう?」と思い、いろいろ調べました。

すると、どうやら80年以上に渡ってアメリカの若き芸術家たちによって読み継がれている本があるらしい。

ということで、ロバート・ヘンライという人が書いた『アート・スピリット』という本を読んでみました。

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感想:

  • 意欲を掻き立てられる熱いメッセージが詰まっている!これは確かにバイブル。しかも、分野はアートに限らない。というか、アートはあらゆる分野から繋がっているんだなあ。
  • 一貫して主張しているのが、芸術作品は表現したいことがあっての「ひとつの結果」であって、それが目的ではないということ。生きていく過程での中間生成物とでも言うべきか。技術は必要だけれどもそれは目的ではない。…何にでも言えることですね。耳が痛い。
  • たとえ世間に認められなくても、自分の表現したいことを貫け、と。これは、岡本太郎も同じことを言っている(ただ、両者とも認められているけど。笑)。「アートはビジネス」とは対照的。しかし、生きるためには生活を考えないといけないから、難しいですね。…とか言ってる時点で覚悟がないということかな。
  • 赤毛好きで、結婚の理由もそれ、というのが…潔いというか正直というか、とても親しみを覚えた。好きなものは否定しちゃいけないよね。
  • 技術は目的ではないけれど、表現するためには必須であり、ある意味、詰め込み的な教育は必要である、と。(ただし嫌々やるものではない)。なんだろうな…習得に時間がかかるとか、実際にやるときに手間がかかる技法ってあると思うけど、同じことが表現できるんだったら、素早く手軽にできればそのほうがいいよなあと思った。
  • これ作るの大変だっただろうな、とか、制作の苦労・苦痛・手間を感じさせる作品を否定していることが、だいぶ衝撃だった。そういうので人を唸らせるのは違う、と。分野はいろいろあると思うけど、けっこう、これ自分やってたなあ。

そんなこんな。何度も読みたくなる素晴らしい本です。

 

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さて、ちょうどAmazonから下の本が届いたから、次はこれを読んでみよう。

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どうなることやら。